
政経って日本史や世界史よりも覚える量が少ないっていうけど、
どうやって勉強していったらいいんだろう?
何かいい参考書とか一問一答ないかな・・・。
今回は政治経済で共通テストや私大入試で高得点を取る勉強法について紹介したいと思います!
僕自身、センター試験(現共通テスト)で政経は98点で、
私大入試のほうでも自己採点の結果8割~9割は取れていたのである程度の信憑性はあると言えます(自分で言うのもあれですが笑)
そして現在、塾講師やオンライン家庭教師としても政経を教えています(生徒募集中!)。
私はセンターでは高得点を取ることができましたが、最初のうちは7割台で全然点数は伸びませんでした。
いったい私はどのようにして本番でほぼ満点を取ることができたのでしょうか?
今回は大学別ごとに詳しく学習法を紹介していきたいと思います。
政経の勉強方法の基本
政治経済は、日本史や世界史と異なり暗記する量は少ないということはご存知の方が多いと思います。
ではどこで差が付くのでしょうか?
それは理解量です。
当たり前じゃねえかと思われるかもしれませんが、意外と気付いてない方が多いです。
難しい語句を暗記しようとしすぎて、逆に内容が理解できていなかったり。
共通テスト、私大入試はマークシートが大半ですので、しっかりと理解を深めることが大切です。
逆に言えば、語句の暗記はそこまで重要ではありません。
【注意】
早稲田大学(2021年度の教育学部はオールマークだったが商学部・法学部は記述あり)や明治大学、中央大学、同志社大学、学習院大学などの一部の大学は記述多めなので、
こちらはしっかり語句の暗記も大切!
例えば、社会契約説のロック、ルソー、ホッブズの違いを理解できていますか?
それぞれの主張で何が違うか説明できますか?
とにかく、共通テストや記述の少ない私大入試の場合は、理解さえできていればOKです。
それでは、具体的な大学別の勉強法を見ていきましょう。
政経の大学別の勉強法

共通テスト・マーク中心の私大の政経勉強法
共通テストやマーク中心の私大(法政大学・関西大学・日東駒専など)は
内容さえ理解できていれば語句の暗記はほぼ不要といっていいでしょう。
語句の完全な暗記は不要ですが、語句を提示されたときにしっかり説明できる必要があります。
たとえば、「デジタルデバイドの意味説明できる?」と聞かれたら答えれるぐらいにしておく必要があります。
他にも憲法改正の条件だったり、地方自治のリコールとかの細かい数字は暗記する必要があります。
当たりまえですが、マークシートの問題では
「1930年代にアメリカのルーズベルト大統領が国内の不況を改善するために行った、一連の経済政策をなんというか」
というような問題は出題されません。
聞かれるとしたら、次のような感じでしょう。
「1930年代にルーズベルト大統領が行ったニューディール政策について、次の中から不適切なものを選べ」
という形が多いと思います。
大げさに聞こえるかもしれないのですが、
マークシートなら嘘を見抜くことができれば正解できるんですよね。
設問者側も、必死に嘘を詰め込んできます。
嘘をどこかに詰め込むかは様々ですが,主に次のところを注目すれば嘘を見抜きやすくなります。
- 数値 (ex.憲法改正に必要な議員数や地方自治の必要署名数など)
- 重要語句の内容 (ex.集団的自衛権やビルト・イン・スタビライザーなど。ビルト・イン・スタビライザーはフィスカルポリシーとごちゃ混ぜの嘘選択肢を作りやすい。)
- 無駄に詳細に書かれているところ (ex.国連発足当時の常任理事国は、アメリカ、イギリス、フランス、ソビエト連邦、中華人民共和国であるが~~ みたいな問題。「中国」と一言でいいのにわざわざ中華人民共和国と書かれていることに注目。正しくは中華民国。)
などなど、あくまでコツですが上記のようなところに注目すると良いかもしれません。
とにかく、語句の内容さえしっかりと理解していれば、あとは選択肢を吟味するだけです。
文中に、語句を穴埋めする問題も、内容さえ理解できていればOKです。
共通テスト・マーク中心の私大のオススメ参考書
日東駒専・共通テストレベル
日東駒専や共通テストでしか政経を使わないよって方は、一瞬で政経の学習を終わらせることができます。
学習手順は、参考書学習→ひたすら過去問演習 でOKです。
特に過去問演習が重要です。なぜなら選択肢の嘘を見抜く力を養えるからです。
参考書一周終わったら、すぐに過去問演習でいいと思います。
そして不安な分野があれば少しだけ参考書を見返すとかでOK。
正直、使う参考書はなんでもいいですが、分厚すぎるとオーバーワークになってしまいます。
なので、オススメは蔭山の共通テスト政治・経済 (大学受験Nシリーズ)です。
この参考書の欠点は、少し情報量が少ないことでしょうか。
ただこの参考書をインプットすれば、共通テスト8割は固いと思います。
インプットとは、暗記ではなく内容を理解することを指します。
たとえば国連難民高等弁務官事務所の名称が覚えれなくて、覚えようとひたすら暗唱する必要はありません。
また、この参考書で足りない情報量をひたすら過去問演習をやって埋めていくというわけです。
何回も解いているうちに勝手に覚えていくので、わざわざノートにまとめる必要はないです。
ただし、何回やってもここミスる!っていうときはスマホかなんかにメモしておくといいかも。
過去問演習は、旧センター試験のやつとか、他のマークシートの政経の過去問をやるといいです。
日東駒専・共通テストレベルの場合
✅蔭山の共通テスト政治・経済→過去問演習
MARCH関関同立レベルのマーク式の場合

法政大学や関西大学(記述がない分問題が難しめ)のレベルになってくると、先ほど紹介した
蔭山の共通テスト政治・経済 (大学受験Nシリーズ)では正直だいぶ苦しくなります。
戦えないことはないですが、より安心したいならもうワンランク上の参考書をやってもいいかもしれません(英語や国語に自信がないならやった方がいい)。
そうなると、同じ蔭山さんの改訂第3版 大学入試 蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本が良いと思うのですが、
正直この参考書は難しすぎる単語が多く載っており、MARCH関関同立志望の方が全部やろうとしたら明らかにオーバーワークになります(早稲田志望なら絶対ぜんぶやっておくべき)。
ただ、この参考書のいいところとして、最初に重要事項をまとめたページがあって、そこから超詳しく解説していくというスタイルになっています。
この超詳しく解説している部分は、正直ムズすぎる用語が多いので、さらっと流しても良いと思います。
一方で、重要事項・要点をまとめたページを理解するだけなら、それほど荷は重くないと思います。
オススメの使い方は、
①先に超詳しく解説している部分を軽く読む→②重要事項・要点をまとめたページをしっかり理解する
です。
何度も言いますが、解説ページはむずい用語が多いので完全に理解する必要はありません。
また、重要事項・要点をまとめたページも少し難解な用語が多く含まれています。意味不明なのは無視しちゃっても大丈夫です。でもなるべくこっちは頑張った方がいいです。
また、蔭山でなく畠山の似た参考書がありますが、どっちでも良いです。
重要事項・要点ページと解説ページに分けられているのはどちらも同じなので!
とにかく蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本を使うときは、
重要事項・要点をまとめたページを最優先にして理解できれば大丈夫!ということを心に念じましょう。
MARCH関関同立レベルの場合
✅蔭山の共通テスト政治・経済 → 蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本(要点ページだけしっかりやる) → 過去問演習
共通テストやマーク中心の私大に一問一答は必要?
よく聞かれますが、そこまで優先度は高くないと思います。
英語も国語もやることなくて暇!っていうならやっておいてもいいかもしれません。
ただし後述しますが、記述中心の問題が出題されるなら絶対やっておいた方がいいです。
記述多めの入試の政経勉強法

中央大学や明治大学、同志社大学、早稲田大学などは結構記述が多めです。
やはり対マークシート用の学習じゃ厳しくなってしまいます。
記述多めの大学の場合、正直語句を正確に暗記する以外に方法はありません。
それでも、日本史とか世界史に比べたら楽なのでなんとかなります!(笑)
特に気を付けておきたいのが、漢字です。
遡及処罰の禁止とか、漢字結構むずいですよね。おそらく、どの大学でも平仮名で書いたら不正解扱いになると思います。
なので漢字だけはしっかり書けるように何度も練習したほうがいいです(実体験)!
分かってるのに漢字かけなくて失点なんて勿体なすぎるんで。
記述式の問題は、マークシートと比較すると中には難問もありますが、
多くは基本的な事項を問われやすいです。
なので基本的な語句、教科書や参考書で太字になっているようなところはしっかりと書けるようにしておきましょう。
また、一問一答はやっておいた方がいいです。
記述多めの入試でオススメの参考書
MARCH、関関同立、学習院など

記述が多めの明治、中央、学習院、同志社、立命館の中でも、
時より記述で難問を出題してくるのは明治、学習院、同志社などです。
たまに聞いたこともないような用語が出題されますが、捨て問題なので仕方がありません。
逆に中央大学、立命館大学は素直な問題が多めです(ただし立命館は年号を聞いてきたりする悪問がたまに出る)。
ただ、難問を出題してくる大学も、ほとんどは基礎的な記述が多めなので基本的にやることはあまり変わりません。
また、記述:マークは3:7程度である大学がほとんどなので、やはりマークの勉強もしなければなりません。
そこでまず最初に勉強する場合は、共通テストの時と同じように蔭山の共通テスト政治・経済 (大学受験Nシリーズ)をやりましょう。
この参考書では、語句の暗記でなく内容の理解に重点を置いてください。
そしてこの後に、一問一答をやって語句を暗記しましょう。
最近見つけた超オススメの一問一答があるので紹介します。
政治・経済 最強最速の一問一答です!
この一問一答の欠点は、少し情報が古く時事問題などに対応していないところです。
ですから、そこは自身で対策せねばなりません。
しかしその欠点を除いたらこの一問一答は本当に使い勝手が良いです。
実際に大学で出題された問題を、そのまま一問一答に載せてるので

なるほど、実際の試験ではこんな風に問われるんだな・・・。
となります。
また、共通テスト・私大/難関大と難易度ごとに問題が別れてるので使いやすいです。
正直、他の一問一答だと明らかに出題率が低い問題が見受けられるので、
こちらの一問一答をオススメします。
一問一答の使い方の注意点としては、最初はできるだけ実際に書いてみることです。
先ほども言った通り、漢字ミスは痛すぎるので実際に漢字を書けるのか確かめる上でも、
こんなの余裕だよ~!ってやつでも一回漢字で書いてみましょう。
意外と分からなかったり、貨幣の貨をミスってたり、寡占や細川護熙が書けなかったりします。
そして分からなかったところには印とかをつけて、何週もしましょう。
正直、この一問一答は細かいところまでしっかり載ってるのでこれで十分だと思います。
どうしてもまだ不安なら、蔭山の面白いほど分かる政治経済を軽く読んだり、標準問題精講をやっても良いと思います。
MARCH、関関同立、学習院などの場合
✅蔭山の共通テスト政治・経済 → 政治・経済 最強最速の一問一答 (→政治・経済 標準問題精講 → 蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本)
早稲田大学の政治経済

まず、早稲田大学で政治経済を使える学部は法学部・商学部・教育学部・政治経済学部の4つしかないことを覚えておきましょう。
以前は人間科学部や社会科学部でも受験できたのですが、廃止されました(泣)
話を戻して、早稲田大学の政治経済は圧倒的に難しいです。7割取れれば大丈夫です。
法学部と商学部は論述が出る可能性が高いことに留意する必要があります。
さらに商学部は難解な計算問題を出題してきます。経済分野中心の出題構成です。
また、英略語の正式名称を英語で問われたりします(ILOの正式名称を英語で記述しろなど)。
教育学部は時事問題を絡めた問題が難問ですが、論述はほぼ出ません。
また、早稲田の政治経済科目にで全体に言えることですが、日本史や世界史を絡めた問題も多く出ます。正確に歴史を覚える必要はありませんが、大雑把な出来事は把握しておく必要があります。
参考書ですが、基本はある程度抑えたことを前提に蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本を完璧にしましょう。
この参考書の赤字部分はすべて暗記してください。重要事項・要点ページと解説ページどっちもです。
絶対出ないだろこんな用語ってのもたくさんありますが、やっておいた方がいいです。
また、この参考書にも欠点があり、難しい用語はたくさん載ってるものの超基礎的な用語が載っていないときがあります(ハンガリー動乱やシュンペーターなど)。
そこは過去問演習で埋めていくしかないです。
さらに先ほど紹介した一問一答も完璧になるまでやりましょう。
また、法学部・商学部では論述、さらに商学部ではエグイ計算問題が出題されるので
とくに計算問題の対策は必至です。
そこで、政治・経済計算&論述特訓問題集 (河合塾シリーズ)をオススメします。
ていうか、計算問題と論述問題に特化した参考書がこれしかないので、必然的にこの参考書を選ぶ必要があります。
この計算問題だけは絶対やっておいた方がいいです、特に商学部対策は。
また、上記で紹介した標準問題精講でも、論述問題や計算問題が多く入っているのでやっておいた方がいいです。
早稲田大学の場合
✅(基礎事項を抑えたうえで)蔭山克秀の 政治・経済が面白いほどわかる本(何周もしてください) → 政治・経済 最強最速の一問一答 → 政治・経済計算&論述特訓問題集 (教育学部のみ志望は抜かしてOK) → 政治・経済 標準問題精講 → 過去問演習
✅2021年度の早稲田大学教育学部の試験は、オールマークシートで大幅に易化。今後もこの傾向が続く可能性あり。
政治経済の時事問題対策は?
政治経済で受験する方にとって、時事問題対策は必須です。
とくに早稲田になってくるともっと重要になってきます。
特に近年はコロナを絡ませた政治問題や経済問題が出題されそうなので、より時事問題対策がカギになりそうです。
たとえば緊急事態宣言は、新型インフルエンザ等対策特別措置法を改正して発出されたなど…。
他にも給付金などで圧迫される財政など。
やはりある程度テレビやスマホでニュースを見ておくといいですね。
でもそれだけだとやはり不安になってしまうと思うので、実際に塾で使用しているオススメの時事問題対策方法を紹介します。
時事問題の参考書
年末になると日経HR編集部から出版される、図解でわかる 時事重要テーマ100をオススメします。
欠点としては、太字などを一切使っていないため、どこが重要か分かりにくいところです。
ただし、コンパクトにまとめてあり見やすいので、オススメです。
超重要そうな語句だけは覚えて、それ以外はさらっと読んで理解できれば大丈夫です。
経済財政白書や骨太の方針を読む
経済財政白書は内閣府が毎年夏に発表す日本経済の動向です。
骨太の方針は政府が毎年発表する経済財政に関する基本方針のまとめ的なやつです。
政府系の資料はここから見れます→https://www5.cao.go.jp/keizai-shimon/kaigi/cabinet/cabinet-index.html
これら二つは、現在の日本の経済を細かく分析し、対応策なども非常に詳しく書かれています。
受験生には聞きなれない難解な用語が大量に出てきますが、少し目を通しておくと現在の日本経済の動向が分かるかもしれません。
覚えようとすると明らかにオーバーワークになるので、へ~そうなんだ程度で構いません。
✅時事問題対策はする必要がある
✅スマホやテレビでニュースを見ておこう
✅参考書や政府が発表する資料を見るとなおよい
オンライン家庭教師

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対象科目は政治・経済、現代文、古文、漢文です。
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まとめ
マークシートだけの入試問題なら語句の暗記は不要で、語句の意味さえ理解できればOK,
逆に記述多めならしっかりと語句も暗記する必要があります。
ただし、それでも日本史や世界史と比べると暗記量が少ないのが政経の魅力。
社会に出てからも圧倒的に役に立ちますし、コスパは非常に良いと思います。
受験を乗り切って、最高の大学生活を送りましょう!